2009年02月22日
三日月 / くるり

ユニコーンといい、くるりといい、新曲続きで刺激的なこの頃。
そして少なくとも世間の音楽の流れと、自分の感覚が大きくかい離してないという安心感も感じる。
そう。自分がなんだか世間とのつながりを求めている証拠なのだろう。
この三日月をどこか遠くの街で見つけたら
この三日月のかけらのことを教えて下さい
2分54秒という短い時間の曲が、いっそう短く感じる。
曲が流れているうちに、考えてしまう事柄がいっぱいでてきて、また繰り返す。
このエンドレス再生のループにはまりながら。
メロディーはくるりの節ではあるけれど、ピアノのアレンジがおおらかで温かい。
なんかちょっと新しい。くるりの音ではあるのに。いやいつもそうなのだ、くるりは。
おなじみTOM WAITSの『Grapefruit Moon』をまず思い出した。
そういえばこの曲もゆるやかなシャッフル気味のリズムだ。
Grapefruit moon, one star shining, shining down on me.
Heard that tune, and now I'm pining, honey, can't you see?
そして『三日月』というタイトルに想いを馳せる。
絢香・三日月という知名度で大きく成功した曲があるのに、あえて同タイトルでリリース。
セールスのリスク(?)よりアーティストの表現したいものを優先した結果なのだ。潔い姿なのだ。
・・・と、どうしても贔屓目に見てしまう自分。
この曲はNHK「浪花の華〜緒方洪庵事件帳〜」の原作をイメージして作ったもので、
決してアルバムの一曲として意識した曲ではないとの事。
月のやさしく見守るような光り・存在は恋する人を想う歌によく映える。
このさみしさを、
どうか優しさに変えていきたい
どうか優しさに変えてとどけたい
最近の自分は、さびしがり病にかかっているのかもしれない。
いい年をしたオッちゃんが、何を感傷的になっているのだろうか。
笑っちまうけどこの気持ちばっかりはしかたない。