2009年09月
2009年09月15日
THE GROOVERS 「ROUTE 09 TOUR @福岡SPIRAL FACTORY」
やっと念願のグルーヴァーズのLIVEに行くことができた。
場所は福岡、SPIRAL FACTORY。想像通り、熱いライブだった。
4月にアコースティック・ソロライブで見た一彦さんも熱かったが、バンドの格好良さは格別なものがあって。
スリムな身体に優しそうな風貌、はにかみも含まれるMC、でもギターを握り曲がはじまる瞬間にスイッチが入り。カッコいいギターリフとパワフル・クリアなカッティングと、緩急つけた音とステージアクション。
こんなにカッコ良いギターバンドは、そうあるものではないなぁ。
ほぼ目の前で一彦さんのギタープレイにに釘付けで、ギターサウンドを浴びてまくった。
照明のアクシデントやPAの??なセッティング、バランスという悪条件も、ありながら。
その場では、もう耳が壊れても本望だ、くらいの勢いでPAスピーカーに引き寄せられてしまう。
まったく惜しむらくはPAの状態だったけど、にもかかわらず、どの曲もギターが良い。良すぎる。
今回は「ROUTE 09 TOUR」ということで、アルバム「ROUTE 09」から何曲も選曲されていたけど、
特に良かったのが『美しき人よ』。ライブバージョンでまた好きになった。
曲が進むにつれ、どんどんバンドも観客もノリの良さが増していって。
『Savanna』は、ライブならではのパワーを身体に浴びて気持ちよかった。
アルバムにも入っていたRCサクセション『君を呼んだのに』
最後アンコールでやってくれた『いい事ばかりはありゃしない』
ここでも清志郎さんへの歌が、ライブに来た人達をひとつにする。
アンコールで出ていた3人に観客から「日本一の3ピースバンド!!」と大きなかけ声がかかり。
この「日本一」という決めつけ。これは誰にとって、いつの時点で、どれくらいのサンプルの中から決めたなのか、そんなもん当然背景は人それぞれで。でも、少なくとも、その声をかけた人と、今、このライブ場に遭遇して感じた気持ちはまったく同じ。
だから「日本一の3ピースロックバンド」と言い切ってよいよい。
もう身体いっぱいに音を浴びてきた感じの今夜のライブだった。
”嗚呼、素晴らしきHOME OF BEAT ROCK,博多。また来てよかですか?”
もちろんですたい!!
1日たったのにまだ耳が痛いし音が割れるのも、それもこれも、よかよか。。。
2009年09月13日
佐野元春のザ・ソングライターズ〜矢野顕子 Part1、2
お取り置きしていたこの2回分の番組を、先日お持ち帰りした泡盛をチビチビやりながら楽しむ。
仕事もちょっと一段落した感じの今夜。
たぶんは自分にとって「至福の時間」なんだなと、少し大袈裟ながらも感じていて。
学生との曲作りワークショップも凄かったし、矢野さんのソングライティングの過程も垣間見ることができて興味深かった。佐野さんは佐野さんらしく、矢野さんは矢野さんらしい、この二人の語り口がなんとも味わいがあって。
観ていてだんだん酔いも回ってきながら、詩や歌や二人の対話にうんうん頷きながら、おれは本当に矢野顕子が好きなんだな、と自分にあきれていた。
先日、坂本龍一氏も語っていたけど、自分も同じく歌詞とメロディーを一度に両方頭で処理することが苦手で。だから、あらためて詩だけを抽出してみると、あたらしい感覚を覚えることがあるのもしばしばで。
この曲、こんなにもカッコイイ詩だったなんて、佐野さんのポエトリー・リーディングにより知らされた。
『I am a dog』 (LOVE IS HERE)
今 この時 この場所 この匂いがすきだな
夜は人々を置いてきぼりにして笑ってる
身体を低くして地球と同じ高さになる
世界中のかなしみがつまっているゴミ袋
食いちぎり 嗅ぎわけ 明日を選び出す
かなたに見えるは橋 夢見てるその向こう
あの子の泣き声がかすかにきこえる 橋向こう
いつも思う いつの日にか 知恵と力に満ちて
小さくても大きくても白くても赤くても
家があってもなくてもやさしくされてもされなくても
きょうは 犬だから
今 この時 この橋 渡って走り出す
爆弾と竜巻と物質主義をくぐりぬける
犬には犬のための犬の愛が犬にある
しっぽまく うすら汚れる とぼとぼ歩く
途方に暮れる 犬とよばれる でも 生きてゆく
きょうは 犬だから・・・
2009年09月12日
リズム感の鍛え方と才能への憧れ 〜 Robert Glasper Trio
最近聴いた音楽の中では、椎名林檎とマボロシのMummy-Dがラップで交わる曲『流行』が印象的で、ヒップホップへの理解を改めたいなと感じていたところに、「JAZZとHIPHOP」というこれまた魅力的な組み合わせに食いつく。
自分の中でヒップ・ホップという音楽は、旧くはEric B. & Rakimあたりで止まってしまっていて、そういえばあのグループに興味が湧いたのもラップにJAZZ的なサウンドを乗せたスタイルがとにかく新しく感じたのが理由だった。そう思うと、人の趣味嗜好はそう簡単には変わらないものだなと感じてしまう。
そんなこんだで「Robert Glasper Trio」で検索していたところ、この動画に出会い、感動で大ノリ!
ピアノのロバート・グラスパーがひたすら繰り返す変則拍子なフレーズに呼応するように叩きまくるドラムの応酬には興奮させられる。このJamire Williams(ジャミア・ウイリアムス?)というドラムス。ニルバーナやエイフェックス・ツインをJAZZカバーしたバッド・プラスのデヴィッド・キングを彷彿とするような演奏で、これでまたお気に入りのミュージシャンがひとつ増えたな〜と、大収穫にニヤけてしまった。それにしても、いったいどんな鍛錬を行えばこんな演奏ができるのだろうか?
実は今夜、タモリ倶楽部でビートルズの新旧聴き比べ企画が見られると楽しみにしていたら、どうやら福岡のKBCテレビでは週遅れの放送だという事実にやっと気がついて。このまま思いっきり肩すかしをくらったまま、虚しく寝るところだったので、いやぁよかったよかった。
2009年09月11日
9.11 Imagine ハナミズキ
先週の爆笑問題のTV番組にて9.11テロの衝撃について坂本龍一氏が語っていたのを思い出した。
ニューヨークから音が無くなってしまい、音楽を聴くことを身体が拒絶してしまった自身の体験について。
恐怖のあまり音楽から離れて、そしてやっと音楽に戻ってきた時は、音によって心身を溶かされたと。
音楽の癒しによって、やっと涙を流せる精神状態になれたという話しだった。
ニューヨークにやっと小さな「音」が戻ってきたのは、坂本氏が公園でビートルズの『イエスタディ』を聞いた時であったのだろうし、多くの人が祈りを込めたジョンレノンの『イマジン』だったのだろう。
先日9.9.9きっかけにビートルズが再び脚光を浴びることになったことと、9.11を関連づけても全く意味はないのだけど、まるで鎮魂歌のごとく、こんな悲しい出来事と結びついてしまったジョンのイマジンや、ポールのイエスタディを思うと、かなり複雑な気持ちにもなりながらも、音楽が人々心に与える影響の大きさと役割を改めて感じてしまった。
ハナミズキ
アーティスト:一青窈
販売元:コロムビアミュージックエンタテインメント
発売日:2004-02-11
2009年09月09日
09・09・09 Beatles そして 坂本九
今の2009年09月09日にどんな意味があるのかはよく知らないのだけれど。
でも、この先50年後に過去を振り返ったとしたら、ビートルズの偉大さを後世に伝える中継ポイントとなる日になるのではないか、と考えるとちょっと貴重な日にも思えてくる。
ザ・ビートルズの全オリジナル・アルバムがリマスターCDとして発売された今日。
ビートルズを子守歌に育った自分にとっては、もう曲の良さについては語る言葉を持ち合わせない。
09日00時に発売した日本に限って言えば、「世界一早い発売」というプレミアがひとつ追加される。
様々なイベントや仕掛けがこの日に向かって計画されて、そして恐らく予定通りの成功を収めるのだろう。
一月も前から、100万枚の出荷を大々的に宣伝するという自信満々のプロモーション。
日本では我が国営放送NHKまでもがCD発売前に『よみがえるビートルズ』を放送し、
CDが発売された後にさらに『よみがえるビートルズ:完全版』を放送するという念の入れようだ。
12時間にわたるカウントダウン ザ・ビートルズ 213@赤坂BLITZは、09時09分にスタートされたようで。
ここまで09を揃えると、09秒09百分の一秒までこだわわるか・・・もう、そんな勢いだ。
もしかすると、THE BEATLES『1』の発売が社会現象になった時に、既にこの全作リマスターの既定路線は出来ていたのかもしれないなぁ。いや、その前に発売されたリマスター&リミックス『イエロー・サブマリン〜ソングトラック〜』の発売が1999年09月だったというのも計画の一部だったのだろうか。それにしても、40年前の音源が今でも色あせずに使用できるということ自体が、まさに驚異だろう。
今のところCD購入は世間の反応待ち、というスタンスを決め込む自分にとっては、次回のタモリ倶楽部で「タモリ、萩原健太 、近田春夫、おぎやはぎがビートルズ新旧CDを聞き比べる」という出色の企画が非常に楽しみだなということと、椎名林檎や高橋幸宏らが参加するカヴァー・アルバム『LOVE LOVE LOVE』の発売も待ち遠しい、といった感じで今回のお祭り騒ぎを横目で見る。
そうそう、「ビートルズ・ロックバンド」というTVゲームも9日発売されるらしく。TVゲームはあまりやらない性分だが、これにはちょっと触手が伸びそうだ。
全作リマスターを購入する比較的お金に余裕がある大人達にとっては、このさい旧作も全部揃えたくなる気持ちや、いっそオーディオセット自体もグレードアップして音の違いを味わいたい衝動を抑えられない人が多発しないのかな?版権を持つマイケル・ジャクソンの遺産を相続するであろう人々は、マイケル本人亡き後の驚異的セールスも重なり、凄いことになっているのかな。いろいろなところで特需の予感もする。
ところで「9」といえば、日本が誇る同じく全米NO1ソング「スキヤキソング」を残した坂本九が居らせられる。どこかのTV番組の中で、なんだかビートルズに乗っかるような紹介がでされていたのを目にしたが、そこで99曲を収録したというアルバム『ベスト・坂本九・99』が一昨年の9月に発売されていたことも知ることに。
いったい今日は、どれだけの「9」の文字が踊ったのだろうと思うと、
なぜか少しだけ重苦しい気分になってしまった。
さて次のキリ番イベントはいつだろうか?と考える商売人も多いことだろう。
世紀の日、2222年02月22日22時22分22秒に向けて、いったいどんな凄いイベントが組まれるのか?
立ち会えないのが残念なところ。
2009年09月07日
ビール・春雨・白州で宴
大騒ぎをして、抱き合い、握手して、一本締めをやり、バンザイをして歌った。
普通ならまず卒業できなかった自分を、無理矢理救ってくれた恩師との再会は、また格別だった。
そんな恩師をめざしたあいつは、教師として立派な要職についてしまっていた。
沖縄から来てくれたあいつは、医者になっていて、二度目の結婚をして、子供は6人まで増えたとか。
同じ保険屋業界のライバル会社に入った二人は、あいかわらず食えないが憎めない奴等で。
極道学生だったあいつは、派手な女関係は今でも変わらず。
でも自分のことはさておきながら、子供の教育については熱く語っていた。
昔はマジメ一筋だった銀行屋のあいつは、予想外にも女性問題で失脚して地方勤務に。
お堅いメーカーに勤めた秀才4人組は、仕事と家庭でしっかり地に足をつけた佇まいが眩しく。
馬鹿なことばかりやって周囲の人を笑わしていた印象のあいつは、今は介護関係の仕事に。
そして唯一職も妻子もない自分は、そんな彼らの前ではなんの負い目も引け目も感じない温かいひとときを過ごさせてもらった。
何本かのビールを空けたあと、きっつい琉球泡盛「春雨」を何杯か。
古酒ブレンド【琉球泡盛】 春雨 43度
その後18年モノの「白州」をロックで3杯。
【サントリー】サントリーシングルモルトウィスキー 白州 18年
ほとんど音楽の話しをした記憶がなかったやつから、
「今もギター弾いてる?」
という予想外言葉の問いかけがあり。
「ほう、覚えとったんか。うん。まだやってるよ。」
と笑って答えた。
優しい仲間達に癒された今日の夜。
再会を誓って別れる。
2009年09月05日
僕らの音楽 alan 〜草なぎ剛任侠とBALLAD黒木メイサ
草なぎくんを軸に、テレビドラマで共演している黒木メイサや、出演映画の監督である山崎貴との対談があり、そしてalanの歌う姿を観ることができた。
番組宣伝のための番組が多い昨今、この放送もご多分に漏れずいろいろな宣伝をしっかり盛り込んだものではあるが、「生演奏で丁寧に作り込んだ良質な音楽と映像」という謳い文句には、確かにウソは無い。
TVで何度も見かける映画の宣伝が流れるたびにalanの歌声も流れるため、聞き馴染みのある曲になっている中、こうしてまたalanのインパクトある生演奏の放送は、この曲がこの映画「BALLAD名もなき恋のうた」のクライマックスに流れる状況を想像させるだけで、これは大きな宣伝になるだろうなと思われ。
望むべくは、もう少しalanの歌が聴ければな〜と思いながら、それにしても30分弱の放送に、いろいろ盛り込むものだと感心もした。
BALLAD ~名もなき恋のうた~
アーティスト:alan
2009年09月03日
Seven Days of Falling / Esbjorn Svensson Trio
そこには他人への欲求や攻撃や依存が映し出されている鏡を見るようで。
今さっき言ってしまったことや、やってしまったことが、本当に正しいことだったのか?
いやいや、そうではなく、自信を持つしか先に進めない。
ぶっちゃけた過去も晒して、はらわた吐き出しながら前に進むしかない。
寝る前にblogを巡回しながら、そういうふうにまた気持ちを持ち直す。
ありがたいもので。
曲を選んで、そしてゆっくり寝よう・・・
・・・と、ここまで書いて結局15分くらい選曲に迷ってしまったが、
結果、うん、これはイイ選択だなと満足する。
Seven Days of Falling
アーティスト:Esbjorn Svensson Trio
2009年09月02日
爆笑問題のニッポンの教養「台本のない音楽会」〜坂本龍一
近ごろ22時以降のNHKはまさにmyゴールデンタイム。
8月はちょっと今までになくblogがんばっちゃったんで、今夜はもういっか〜と思っていた。
でも、面白かったので、やっぱりちょっとだけ書き留めておきたく。
13世紀の古楽「Ecole Notre-Dame (XIIIeme siecle)」 by Ensemble Organum
アフリカの音楽「Bobangi」 by Aka Pygmies
アイヌの音楽「鶴の舞(踊り歌)」 by 阿寒コタン
「天使の誘惑」 by 黛ジュン
「愛のデュエット」 by ジョン・トラボルタ&オリビア・ニュートン・ジョン
「花」 by ASA-CHANG & 巡礼
「4:33」 by John Cage
「Spring is Here」 by Milli Vernon
「彩 〜Aja〜」 by サザンオールスターズ
「Redemption Song」 by Bob Marley & the Wailers
「テレ東」 by 相対性理論
「Merry Christmas Mr. Lawrence」 by 坂本龍一
NHKで「台本のない」なんて有りえない気もするが、確かにそう思わさせられるような選曲。
爆笑問題と坂本龍一との会話は、音楽についての嗜好でいうと一瞬交わったり大きく離れたりで。
たぶん、番組を観ている我々も、交わったり離れたりを感じながらだろう。
こんな感じに互いに好きな曲を持ち寄って、好きなことを話すことは、間違いなく楽しい。
その人をより深く知ることができる良い手段だとも思う。
「台本がない」とはいえ、最後の生ピアノ演奏の戦メリはお約束だったろうけど、
わかっていながらも鮮烈な演奏によって、今日の番組を最後に全部もっていってしまった感じで。
曲後、爆笑・太田がおどけて放った「メリークリスマス・ミスターローレンス」の言葉も、
演奏だけで全てを持っていっちゃった坂本龍一に対する悔しさもあったのでは?
いや、見ている自分も「それはあまりにかっこよすぎじゃない?」となぜか悔しさ滲む。
2009年09月01日
チャットモンチー Live in 武道館
最近のロックバンドの中でも、特に気になっているチャットモンチー。
去年4月に行われた武道館ライブのライブ映像を遅ればせながら観る。
やっぱりいいバンドだなぁ。この女3ピースバンドは、カッコイイやらカワイイやらで。とにかく凄すぎる。
ギター橋本絵莉子の曲はどれも魅力的で、いったいどんな音楽環境で育ったんだろうと興味津々。
歌詞は3人それぞれ持ち寄っているようだが、ドラム高橋久美子の不思議な空気が漂う世界観も面白い。
サウンド的には3人バンドというごまかしが効きにく編成なわけなので、よほど力があるか練られたものでないと難しいと思われ。さらに華奢な彼女たちは、ロックをやるのに必要な物理的パワーの面でも絶対的に不利なはずだが、だからこそ武道館ライブを3人でやりきる姿は全くもって想像もつかなかったのだが。そんな危惧、心配はまったく必要なかった。すごいものだ。
ベースの福岡晃子のリズムの良さやフレーズの格好良さが際立っているのが、このバンドの背骨にあるように感じて。弾き方も曲によってピックでタイトに刻んだり、指で太いビートや歯切れ良いリズムを刻んだり、何気に足もとのエフェクター類も多彩だったり。
ハナノユメ
ツマサキ
DEMO、恋はサーカス
惚たる蛍
恋の煙
湯気
恋愛スピリッツ
Make Up!Make Up!
とび魚のバタフライ
女子達に明日はない
風吹けば恋
シャングリラ
親知らず
ヒラヒラヒラク秘密ノ扉
東京ハチミツオーケストラ
東京に出てきて、地下鉄、電車で度々遭遇する「人身事故のため遅れます」のアナウンスで、「人身事故」のほうではなく「遅れます」のほうに人々が反応している雰囲気に違和感を感じしまうというエピソードを聞き、自分もそうだった、同じ感覚を思い出す。それが日常になると想像力が麻痺してしまうかもしれないという怖さが、これもとても共感でき。四国徳島、愛媛出身のこの娘たちは、今は3人で曲を作っている時がきっと一番楽しい時間なのではないかなぁと想像していて。ありていな言い方だが、このままただ音楽好きな3人のままで、いい曲を作り続けていただきたいと強く思う次第である。