2009年08月19日
The Essential / Glenn Gould
良い音楽を言葉だけで説明するのは土台無理な話し。
音楽を肴にブログを書いている自分だけど、それは好きな音楽を他人に薦めたり(押しつけたり)したい気持ちなのか?自分の心象を記録したいが為のなる自己顕示欲なのか?
なんらかの共感を求めてのことだというのは明らかだが、ネットに公開して人に読んで頂くことを考えると、そこで何かが伝わっているのか、何か有益な情報を伝えることが出来ているのか、という焦りがいつもつきまとう。
逆の立場で考えると、もし全く素性もしれない他人が、好き勝手述べる批評にいきなり感銘を受けたり興味を持ったり影響を受けてしまうということは少ないように思うし、やっぱりその人の背景、好み、人間関係などの人物像があって、そういった周辺情報が真実味を与えてくれる部分が大きいと感じる。だから今の自分は、自分の好きな音楽、ミュージシャンについての気持ちをだれかと共有したいのだろうから、その音楽について書く感想や気持ちの共有密度をより高めるために、どうでもいい日常の自分の出来事や感情も上乗せして、こうやってブログにせっせと書き続けるのだろう。もっとボキャブラリや作文テクニックがあれば、そのような自分紹介部分は除いて端的に、ストレートに人に音楽について伝えることができるかもなという思いも出てきて。今からでもそういった技術を磨けないだろうか?そしたらもっとブログが楽しくなるかもしれない、でもいまさら、などとグズグズ考えたりもする。
レコード、CDのライナーに寄稿されるライターさんの文章を読んでいると、つい自分のブログと比較してしまい、実に無駄なく有益な情報が多いことに感心させられる。ミュージシャンの人物、足跡の紹介やメディアその他の評価を、時代や状況との関係性についても側面で触れながら、客観的な分析が行われ。それによって聴視者はより作品についての理解を深めることができ、さらに筆者自身の感想や心象を付け加えることで、われわれに共有意識も植え付けてくれる。それが「自分の中にヘンな先入観を植え付ける余計な情報だ」と言われると、そういう側面も否定は出来ない自分もいるが、でも結果的により音楽を楽しめることに貢献しているとするならば、それは全く問題ないはずである。
以下、ライナーノーツより。
「1955年にグレン・グールドという名の超新星が、人々のはるか上空で・・・」
「批評家達の多くは最上級の賛美の言葉を探し求め、ある批評家は『神に導かれたピアニスト』とまで言い切った。」
「ぐずぐずしてはならない。すぐ彼を聴き、彼にふさわしい名誉と聴衆を与えなければならない。どんな年齢であれ、彼のようなピアニストを私たちはほかに知らないのだから。」
「伝統的な音楽づくりのルールだけではなく伝統的な”聴き方”のルールも破ったグールドは、それまでもクラシック音楽に接したことのなかった膨大な数の人々にも注目され、彼らに深い感動を与えた一方では、世界中の偉大な音楽家達を魅了し、触発し続けた。グールドが人を感動させる力は分析というものを超越している。」
「・・・けれどもグレン・グールドは、どんな音楽を演奏していても、いつも私たちに素晴らしい時間を過ごさせてくれるピアニストだった。」
(by ジェレミー・シープマン)
以下、このブログ主
「とってもいい音のCDだった。BLU・SPEC CD。もっといいステレオセットが欲しくなった」
「バッハで1時間以上聴いても飽きない自分にとって唯一のCDかも」
「このグレン・グールドのモーツァルト:ピアノソナタは、エキセントリック。もう興奮もの!」
「グレン・グールドが凝縮されたようなこの2枚組CD。お薦め下さった方に感謝です。」
(by shira-kumo)
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この記事へのコメント
1. Posted by mono-mono 2009年08月19日 23:44
shira-kumoさんの意見に大いに賛同する一方で、私自身は「どうせプロのようにはかけないし」と諦めている部分も多く、shira-kumoさんの伝えようとする意思や向上心に自らを顧みて反省したりしております。
いましがたNHK教育テレビでやっていた「知るを楽しむ私のこだわり人物伝」グレン・グールドはご覧になりました?
来週(8/26)が最終回でバッハのゴールドベルグ再演の話だそうです。
楽しみです。
吉田秀和の言葉はかっこいいっす。
そうそう、凜として時雨は私も気になってます。
いましがたNHK教育テレビでやっていた「知るを楽しむ私のこだわり人物伝」グレン・グールドはご覧になりました?
来週(8/26)が最終回でバッハのゴールドベルグ再演の話だそうです。
楽しみです。
吉田秀和の言葉はかっこいいっす。
そうそう、凜として時雨は私も気になってます。
2. Posted by shira-kumo 2009年08月20日 21:00
mono-monoさん、またまた情報ありがとうございます。
いやぁ、NHKでやっていたなんて、気がつきませんでした。
しかも4回のシリーズだったとは・・・不覚だぁ。
でも教えて頂いて、最終回だけでも見られそうなので、私も楽しみにします。
凜として時雨、そうですか。気になってますか。
mono-monoさんの雑多な音楽の趣味に、やっぱり自分と同類の匂いを感じてしまいますねぇ。
そんなこと言われてもご迷惑でしょうけど。(笑)
いやぁ、NHKでやっていたなんて、気がつきませんでした。
しかも4回のシリーズだったとは・・・不覚だぁ。
でも教えて頂いて、最終回だけでも見られそうなので、私も楽しみにします。
凜として時雨、そうですか。気になってますか。
mono-monoさんの雑多な音楽の趣味に、やっぱり自分と同類の匂いを感じてしまいますねぇ。
そんなこと言われてもご迷惑でしょうけど。(笑)
3. Posted by Alexis 2014年03月30日 16:46
I truly enjoy reading on this internet site, it holds good blog posts. “The living is a species of the dead and not a very attractive one.” by Friedrich Wilhelm Nietzsche.