2009年08月19日
The Essential / Glenn Gould
良い音楽を言葉だけで説明するのは土台無理な話し。
音楽を肴にブログを書いている自分だけど、それは好きな音楽を他人に薦めたり(押しつけたり)したい気持ちなのか?自分の心象を記録したいが為のなる自己顕示欲なのか?
なんらかの共感を求めてのことだというのは明らかだが、ネットに公開して人に読んで頂くことを考えると、そこで何かが伝わっているのか、何か有益な情報を伝えることが出来ているのか、という焦りがいつもつきまとう。
逆の立場で考えると、もし全く素性もしれない他人が、好き勝手述べる批評にいきなり感銘を受けたり興味を持ったり影響を受けてしまうということは少ないように思うし、やっぱりその人の背景、好み、人間関係などの人物像があって、そういった周辺情報が真実味を与えてくれる部分が大きいと感じる。だから今の自分は、自分の好きな音楽、ミュージシャンについての気持ちをだれかと共有したいのだろうから、その音楽について書く感想や気持ちの共有密度をより高めるために、どうでもいい日常の自分の出来事や感情も上乗せして、こうやってブログにせっせと書き続けるのだろう。もっとボキャブラリや作文テクニックがあれば、そのような自分紹介部分は除いて端的に、ストレートに人に音楽について伝えることができるかもなという思いも出てきて。今からでもそういった技術を磨けないだろうか?そしたらもっとブログが楽しくなるかもしれない、でもいまさら、などとグズグズ考えたりもする。
レコード、CDのライナーに寄稿されるライターさんの文章を読んでいると、つい自分のブログと比較してしまい、実に無駄なく有益な情報が多いことに感心させられる。ミュージシャンの人物、足跡の紹介やメディアその他の評価を、時代や状況との関係性についても側面で触れながら、客観的な分析が行われ。それによって聴視者はより作品についての理解を深めることができ、さらに筆者自身の感想や心象を付け加えることで、われわれに共有意識も植え付けてくれる。それが「自分の中にヘンな先入観を植え付ける余計な情報だ」と言われると、そういう側面も否定は出来ない自分もいるが、でも結果的により音楽を楽しめることに貢献しているとするならば、それは全く問題ないはずである。
以下、ライナーノーツより。
「1955年にグレン・グールドという名の超新星が、人々のはるか上空で・・・」
「批評家達の多くは最上級の賛美の言葉を探し求め、ある批評家は『神に導かれたピアニスト』とまで言い切った。」
「ぐずぐずしてはならない。すぐ彼を聴き、彼にふさわしい名誉と聴衆を与えなければならない。どんな年齢であれ、彼のようなピアニストを私たちはほかに知らないのだから。」
「伝統的な音楽づくりのルールだけではなく伝統的な”聴き方”のルールも破ったグールドは、それまでもクラシック音楽に接したことのなかった膨大な数の人々にも注目され、彼らに深い感動を与えた一方では、世界中の偉大な音楽家達を魅了し、触発し続けた。グールドが人を感動させる力は分析というものを超越している。」
「・・・けれどもグレン・グールドは、どんな音楽を演奏していても、いつも私たちに素晴らしい時間を過ごさせてくれるピアニストだった。」
(by ジェレミー・シープマン)
以下、このブログ主
「とってもいい音のCDだった。BLU・SPEC CD。もっといいステレオセットが欲しくなった」
「バッハで1時間以上聴いても飽きない自分にとって唯一のCDかも」
「このグレン・グールドのモーツァルト:ピアノソナタは、エキセントリック。もう興奮もの!」
「グレン・グールドが凝縮されたようなこの2枚組CD。お薦め下さった方に感謝です。」
(by shira-kumo)
2009年08月16日
夏だけど時雨 〜 just A moment/凜として時雨
冬の季語でもある「時雨」だが、夏に聞くと氷しぐれ、宇治しぐれ金時、蝉しぐれ、などという夏真っ盛りの光景が良く似合う不思議な言葉。ん?今年の夏は、時雨るほどのセミの声をまだ聞いてないような気がする。ちょっと異常なこの夏の九州。
今日はまた胃炎の元、北九州でのお仕事だったが、今回数少ない味方に付いてくれた土地家屋調査士先生とのんびり打合せ。・・・とこれはすぐ終わり、なぜか日本画、書家、漢詩、俳句などのしぶい話しに花が咲く。伊藤常足の記したむちゃくちゃ当て字なるも実は深い意味合いを込めた言葉遊びが面白く。そんな先人の粋なたしなみに、文化度の高さを思い知る。もし今の「ヨ〜ヨ〜」ラップや「天津木村吟じます」がもし200年後にそんな研究課題になっていたとしたら・・・、タイムスリップして是非見てみたいものだとほくそ笑む。
そして昨日、目と鼻の先、八幡西区本城で起きた発砲事件のことを、まるでご近所トラブルのようなテンションで軽く話題にしながら、さすが無法の松な街・北九州だなと、こちらはハイテンション。
その後、実家に立ち寄ってお盆の線香を上げて、帰路につく。
今日移動中に携帯音楽プレイヤーに持ち歩いていたのが『凜として時雨』。
『just A moment / 凜として時雨』
「時雨」というキーワードでGOOGLE検索すると、第一位に表示されるこのバンド名「凜として時雨」。
345(Miyoko Nakamura)(B)とTK(Toru Kitajima)(G)の女男ツインボーカルとドラムス・ピエール中野(Masatoshi Nakano)の3ピースバンド。
こんな編成、腕がなきゃ聴かせられるわけがない。見事に自分たちの音を作り上げていて、アタマが固いオジさんであるところの自分の常識などおかまいなしに、独自の音・演奏・声でぶっとばす。全方向の空間からカットインされてくる音をイヤホンで追っかけていたら、電車なのに乗り物酔い。それに歌詞カード無しで詩の内容についていくのは困難だし。移動中にはちと厳しい選曲だったかな。アレンジは爆発したり真っ逆さまに落ちたり急ブレーキかけたり、繊細に奏でたりの未体験ゾーンな曲に翻弄されっぱなしだ。ロックのカタチは、ほっといても進化していってくれそうだな、という希望を抱かせられるバンド。先日玄関写真を貼った恵比寿LIQUIDROOMで、今月末にライブがあるようで。対バンは「ZAZEN BOY」だと。この2バンドのブッキングは、なんかわかるような、そんな想像を超えるような気もして。とても気になる。
日本画研究にも余念のない件の先生、今度合うときには春画の読み解き方も御指南いただけるとのこと。
ああ、我の文化的探求心は、いつまでも尽きない。
今日はまた胃炎の元、北九州でのお仕事だったが、今回数少ない味方に付いてくれた土地家屋調査士先生とのんびり打合せ。・・・とこれはすぐ終わり、なぜか日本画、書家、漢詩、俳句などのしぶい話しに花が咲く。伊藤常足の記したむちゃくちゃ当て字なるも実は深い意味合いを込めた言葉遊びが面白く。そんな先人の粋なたしなみに、文化度の高さを思い知る。もし今の「ヨ〜ヨ〜」ラップや「天津木村吟じます」がもし200年後にそんな研究課題になっていたとしたら・・・、タイムスリップして是非見てみたいものだとほくそ笑む。
そして昨日、目と鼻の先、八幡西区本城で起きた発砲事件のことを、まるでご近所トラブルのようなテンションで軽く話題にしながら、さすが無法の松な街・北九州だなと、こちらはハイテンション。
その後、実家に立ち寄ってお盆の線香を上げて、帰路につく。
今日移動中に携帯音楽プレイヤーに持ち歩いていたのが『凜として時雨』。
『just A moment / 凜として時雨』
「時雨」というキーワードでGOOGLE検索すると、第一位に表示されるこのバンド名「凜として時雨」。
345(Miyoko Nakamura)(B)とTK(Toru Kitajima)(G)の女男ツインボーカルとドラムス・ピエール中野(Masatoshi Nakano)の3ピースバンド。
こんな編成、腕がなきゃ聴かせられるわけがない。見事に自分たちの音を作り上げていて、アタマが固いオジさんであるところの自分の常識などおかまいなしに、独自の音・演奏・声でぶっとばす。全方向の空間からカットインされてくる音をイヤホンで追っかけていたら、電車なのに乗り物酔い。それに歌詞カード無しで詩の内容についていくのは困難だし。移動中にはちと厳しい選曲だったかな。アレンジは爆発したり真っ逆さまに落ちたり急ブレーキかけたり、繊細に奏でたりの未体験ゾーンな曲に翻弄されっぱなしだ。ロックのカタチは、ほっといても進化していってくれそうだな、という希望を抱かせられるバンド。先日玄関写真を貼った恵比寿LIQUIDROOMで、今月末にライブがあるようで。対バンは「ZAZEN BOY」だと。この2バンドのブッキングは、なんかわかるような、そんな想像を超えるような気もして。とても気になる。
日本画研究にも余念のない件の先生、今度合うときには春画の読み解き方も御指南いただけるとのこと。
ああ、我の文化的探求心は、いつまでも尽きない。
2009年08月15日
東京行きの目的を知る
ここが恵比寿リキッドルームなんだ〜。 またも大江慎也氏のライブ体験は叶わず。
大きな地図で見る
「老体に鞭打って」東京へ、という大江氏ブログ記事を見たのが数日前。
このところお酒とグルメな日々を過ごされている様子であったが、ちゃんと音楽やってたんだ、恵比寿にてライブにゲスト出演されていた、ということを、ちょくちょく拝見していた「君にロックンロールを!」のブログ記事で知った。
http://roosters.blog.so-net.ne.jp/2009-08-12
8月11日 TOKYO NIGHT SHOW 恵比寿篇
OCCUPY(池畑潤二/井上富雄/SMILEY/GYO)
GUEST:大江慎也/花田裕之
なんと、4人そろってるじゃん。ルースターズ。
読んでてとてもテンポ良く、テキストだけで雰囲気を疑似体験する。
ちょっとしたトラブルはあったようだけど、結果、大江さんも手応えあったと思える。
http://s-oe.spaces.live.com/blog/cns!68AC9D68EB6CB519!1843.entry
おかえりなさい。次は自分もライブ行って感想のコメントを入れたいな。
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「老体に鞭打って」東京へ、という大江氏ブログ記事を見たのが数日前。
このところお酒とグルメな日々を過ごされている様子であったが、ちゃんと音楽やってたんだ、恵比寿にてライブにゲスト出演されていた、ということを、ちょくちょく拝見していた「君にロックンロールを!」のブログ記事で知った。
http://roosters.blog.so-net.ne.jp/2009-08-12
8月11日 TOKYO NIGHT SHOW 恵比寿篇
OCCUPY(池畑潤二/井上富雄/SMILEY/GYO)
GUEST:大江慎也/花田裕之
なんと、4人そろってるじゃん。ルースターズ。
読んでてとてもテンポ良く、テキストだけで雰囲気を疑似体験する。
ちょっとしたトラブルはあったようだけど、結果、大江さんも手応えあったと思える。
http://s-oe.spaces.live.com/blog/cns!68AC9D68EB6CB519!1843.entry
おかえりなさい。次は自分もライブ行って感想のコメントを入れたいな。
2009年08月14日
僕のレス・ポール
初めて手にしたエレキギターは、YAMAHAのレスポールモデルだった。
初めて自分のお金で買ったギターは、GRECOのレスポールモデル。
初めて触ったGIBSONのレスポールは、スタンダードで赤のサンバースト。17才の時だった。
社会人になって、初めて自分のGIBSON・Les Paulを手に入れた時の興奮は、今でも忘れられない。
急に自分のギターの腕が上がったのではないかと錯覚した。
カナダの工房で組み直したカスタムメイドで、他ではまず同じギターを見ることがなかった。
そのささやかな自慢話しを何度もした。今思えば、親バカみたいなちょっと恥ずかしい思い出。
初めてVOXギターアンプにつっこんだ時のレスポールの音は衝撃的で、絶対忘れる事が出来ない。
ギターを覚えたての頃、ストラトなら簡単に弾けるフレーズが、レスポールではうまく弾きこなせない。
そんな曲がいくつもあったが、意地でもレスポールで練習した。
今まで多くの時間をレスポールとともに過ごしてきたようである。
今でも、気がつくと手にするギターは、だいたいレスポール。
そうそう、一番好きなギターの音といえば、もちろん・・・これはもう言うまでもないか。
たぶんジミー・ページのせいである。いや、おかげである。
ずいぶんお世話になってきたものだな〜と、この今夜、改めてしみじみ感じることになった。
今まで次に買いたいと思っていたギターはギブソンのアコースティックギターだったのだが・・・。
今夜の訃報にふれて、ああ、もう1本レスポールが欲しいと無性に思った。
その時は、赤のサンバースト、スタンダードか、黒のカスタムかで大いに悩むことになるだろう。
レス・ポールさんのご冥福を心よりお祈りいたします。
2009年08月12日
BOOMANIA〜THE BOOM SPECIAL BEST COVERS
先月のこと。お目当てのCD発売日、店の新作棚にディスプレイされてなく。アーティスト別の棚にも置いて無い。「ザ・ブームのトリビュートで新作のCDなんですが、どこにおいてますか?」と店員に尋ねるも「?」と聞き返される。さらに横にいた店員が「あ〜あれでしょ、ヒップホップの・・・」。いやそっち方面じゃなく・・・、あ、それ、オムニバスなんですが・・・。なんだか埒があかないようだったので。やっぱり自分で探してみます、と。結局そのお店では見つからず、別のお店でGETする。お疲れさまだ。焦らずアマゾン手に入れたらよかったと思う。でも、THE BOOMとか宮沢和史とかといった名前は、いくら若い人でもCD屋の店員さんなら知ってるはずだという自分の思い込みに、ちょっぴり寂しく感じる世代ギャップ。
それでも、この豪華な内容の2枚組にわくわくしながら家路へついた。
(Disc1)
君はTVっ子 / 奥田民生
berangkat-ブランカ- / MCU
釣りに行こう / キマグレン
風になりたい / 絢香
月さえも眠る夜 / BO GUMBO3 feat.ラキタ
気球に乗って / 友部正人
ひのもとのうた / ユウ・菅波栄純・パラダイス銀河・Cheeta・奥野真哉
ないないないの国 / おおはた雄一
それだけでうれしい / 坂本美雨feat. 高田漣
僕にできるすべて(REMIX) / こだま和文
24時間の旅 / HIKURI (from MEXICO)
(Disc2)
島唄 / LOW IQ 01
おりこうさん / MONGOL800
星のラブレター / MINMI feat. PETER MAN
TOKYO LOVE / bird
TAKE IT EASY / BEGIN
神様の宝石でできた島 / bonobos
なし / かりゆし58
からたち野道 / 高野寛
中央線 / 矢野顕子with小田和正
虹が出たなら / YOUR SONG IS GOOD
風になりたい / 東京スカパラダイスオーケストラ
じっくり聞きながら、ああ、宮沢和史はやっぱり凄いアーティストなんだな。
こんなに曲々を残すことができたのも、THE BOOMという居心地の良い母体があってのことなんだろうな。
・・・などと、改めて感じていた。
アルバムタイトルBOOMANIAの通り、ブームのマニアなファンであろうこれらのミュージシャンは、自分の守備範囲内、外、「やっぱり」な人達、「意外」な人達で、音もさることながら、その関係性もとても面白く、興味、空想のが尽きない。所属レコード会社なんかもめちゃくちゃバラバラだし。
奥田民生 『君はTVっ子』
ブームと民生さんのつながりは詳しくしらないのだけど、この曲のクレジットを見ると、歌はもちろんだが、全ての楽器の演奏を民生さん自身がやってるみたいだ。ということは、ギターもベースもドラムも?・・・あれは打ち込みには思えないしなー。最後なんかジョン・ボーナムみたいなフレーズで終わってるし。よく見ると、レコーディングもミキシングも”奥田民生”じゃないですか。ということはアレンジももちろんそうだろう。どれだけ楽しんでるだよ、と笑ってしまう。
MCU 『ブランカ』、キマグレン 『釣りに行こう』、絢香 『風になりたい』
いいじゃない。すんごく。この頃のヒット曲なんてちっとも・・・とヘンな壁を作っている自分の浅薄をたしなめられた気分。
と、ここで、件のCDショップ店員さんの「あのヒップホップの」発言を自分はあっさりスルーしてしまっていた事を思い出した。もしかしたら、あの店員さんはMCUのファンで、そこが彼のひっかかりだったのかもしれない。そうだとしたら申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
BO GUMBO3 feat.ラキタ 『月さえも眠る夜』
実はシナロケ見たさに行った初めての野外ライブで、ボ・ガンボスの演奏を聴いたことがあって。日比谷野外音楽堂、もう20年近く前のこと。ドントさんがいなくなったBO GUMBOSがBO GUMBO3になって、このラキタ君はドントさんの息子さんだとか。このストレートだけどゆるやかな歌い方は亡き親父さんゆずりなのかな。
友部正人 『気球に乗って』
伝説的なフォークの大御所。これだけの人が歌うと、今まで気にとめなくきたような言葉も強く心に刻んでくれる。
今ひとつこの気球が昇って行かないのは
僕を踊らせる俗物どもが
足もとにしがみついているからさ
胸いっぱいの風を集めよう
名もなき同胞が抹殺されて
価値あるブルジョアが生き残るとするなら
真っ先に死ぬのは僕なのさ
僕こそ不必要なものだから
気球に乗ってほこりになってゆられたい
気球に乗ってほこりを捨ててゆられたい
マスタリングにクレジットされる吉野金次さん、ああ、ここにも。
ユウ・菅波栄純・パラダイス銀河・Cheeta・奥野真哉 『ひのもとのうた』
今時の勢いがある若手のミュージシャン達。THE BOOMへの尊敬を語る彼らに、新しい自分のチャンネルが増えたのを感じた。
ユウ(GO!GO!7188)、菅波栄純(THE BACK HORN)、ハラダイス銀河(ドブロク)、Cheeta(ex,中ノ森BAND)
おおはた雄一 『ないないないの国』
全く失礼ながら、よく知らないミュージシャンだった。
Wikipediaの関連項目に「クラムボン」「リクオ」という方々のリンクが・・・。
ここでもまたひとつ、BOOMが取り持つご縁ができる。
坂本美雨feat. 高田漣 『それだけでうれしい』
この曲、一瞬矢野さんの声では?と思ってしまうような部分もあり、これが親子の血なんだなとまた感慨、納得。
坂本美雨さんといえば、鉄道員(ぽっぽや)の主題歌を思い出す。あの映画、浅田次郎好きの自分としては、高倉健さん、広末涼子の名演もあって腹一杯のところなのに、主題歌の神秘的な歌声は強い印象だった。作詞:奥田民生(またここでも!)、作曲:坂本龍一、そして坂本矢野(元)夫妻の娘さんが歌を唄っていたという自分的には贅沢なシチュエーションだったのにもかかわらず、その事実を知ったのはずいぶん後になってから。坂本美雨さんのその後の活動の記憶としては、アッコちゃんのライブでサプライズゲストとして登場したて『くまんばちがやってきた』を二人でかわいく歌ったのを思い出す。福岡市民会館だったっけかな?
その親子が、今回のBOOMのトリビュートアルバムでそれぞれが個々のアーティストとして参加してるという巡り合わせ。さらにさらに歌っている曲が、母親・矢野顕子の作詞、宮沢さん作曲でデュエットもした『それだけでうれしい』という関係。これもファン対するサービス心なのかなと感じる。
でもあんなすごい両親を持ってしまった美雨さんは、どう感じながら音楽活動してるのかな?と。これは余計なことか。
こだま和文 『僕にできるすべて(REMIX)』
やっぱりこの人からミュートビートの香りは消えてないんだなあ。
トランペットさえあれば、BOOMもあの世界に巻き込まれてしまう。そんな雰囲気が自然にできあがっている感じ。
インストで収録されているものの、歌詞カードには歌詞が。。豪華なカラオケとして使えるなぁ。笑
HIKURI (from MEXICO) 『24時間の旅』
島唄をメキシコでカバーして人達だとのこと。アルゼンチンでヒットした島唄をメキシコのミュージシャンがカバーして、それが回り回って本家本元のトリビュートに収録されているというのも面白い。
LOW IQ 01 『島唄』
バンド名かと思っていたら、市川昌之というパンク・ベーシストらしい。
島唄をゴリゴリのアレンジでハードなロックに仕立てているのに、やっぱり根底に流れるのは島唄のおおらかさ、大きさ。
沖縄旋律は音楽ジャンルを軽く乗り越えてくれる。
MONGOL800 『おりこうさん』
沖縄ロックのモンパチにとっては、このアルバムへの参加は自然のながれなのかも。
これはモンパチの曲として十分成立しているのでは?とちょっと思う。
MINMI feat. PETER MAN 『星のラブレター』
あの星のラブレターがレゲエアレンジに!と思ったが、よく考えてみると、原曲もスカ・レゲエとは路線が違わない。
ラップが入ってくるだけで、ごく今風の曲になってしまうのがなんとも不思議。
bird 『TOKYO LOVE』
R&Bは若干自分の守備範囲外だけど、JAZZ風アレンジにしたこの曲をbirdさんは難なくこなす。
こんな旨い歌い手さんだったんだな〜。声の力強さも魅力。
BEGIN 『TAKE IT EASY』
もう沖縄ミュージシャン代表といってもいいBEGINだけど、。
個人的にはこのアルバムで一番心地良い曲だったかもしれない。
あと、ピアノがもっとブルースしていたら、もっと気持ちよかっただろうなーというのが一つだけ心残り。
まあ、この表現がBEGINなのだろうけど。
bonobos 『神様の宝石でできた島』
今までまったくノーマークだったbonobos。もしかすると、自分のどストライクかもしれない。
気持ちが良い。もっと聴きたい気持ちが強く湧き起こる。また良い出会いができたな〜。
かりゆし58 『なし』
ブームの中でも奇譚曲の最右翼では?と思っている『なし』。
そんな曲をやりこなす「かりゆし58」もただ者ではない。沖縄音楽界も人材豊富だな。
完全犯罪の殺人を計画するストーカーと、12頭身イケメンとを結びつける「なし」とはいったい何を暗示しているのだろう?
高野寛 『からたち野道』
このアルバム最後の4曲はいずれも名曲で、そのうちの一角を受け持つ高野寛さん。
これまで好きなタイプのミュージシャンの作品に、よく見え隠れしてきたこの名前だけど、こんな歌声だったのかと改めての認識。
実にこの曲に合う朴訥感がある声が印象的で、素敵なキャスティングだなと思う。
矢野顕子with小田和正 『中央線』
何度この曲を聴いたことだろう。もう宮沢さん、矢野さんに、ただただ感謝したい心境である。
この曲についての小田さんのコメントに、
「1992年、アッコちゃんの「スーパー・フォーク・ソング」のライナー・ノーツを書いてくれと頼まれて一本のビデオを渡された。」
と書いてあるのを見て、矢野さんのアルバムを探して取り出してみるも、そんな記述が見あたらなく。
なくしてしまったのか?と思いながら、もうひとつのドキュメント・ビデオ「スーパー・フォーク・ソング」を探し出す。
そこにはライナーノーツが存在していて、確かに中央線についての記述があるものの、「小田和正」のクレジットが見あたらない。
こんな大物にライナー書かせて名前を載せないのも妙な気もするが、そうだとしたら貴重な発見だなぁ。
YOUR SONG IS GOOD 『虹が出たなら』
矢野さんがカバーした『虹が出たなら』もすごく好きなのだが、いろんな料理の仕方があるもんだなと感じる一曲。
このユア・ソング・イズ・グッドというバンドも知らなかったが、どうやらあのSAKEROCKと同じレーベル・カクバリズムらしい。
そう知ると、なるほどな、レーベルのカラーが想像できるな、といった印象。
フォローしたいミュージシャンが増えて困ってしまう。
東京スカパラダイスオーケストラ 『風になりたい』
風になりたい2曲目!
トリで締めてくれたスカパラ。またでてきたか、どんだけ交友範囲が広いんだ!と驚く。
ユニコーン・トリビュートにも顔を出していたし、ルースターズん時はミッシェルガンとコラボで『Rosie』やってくれてたり、もうたまりません。
あ〜もう大満足。
それでも、この豪華な内容の2枚組にわくわくしながら家路へついた。
(Disc1)
君はTVっ子 / 奥田民生
berangkat-ブランカ- / MCU
釣りに行こう / キマグレン
風になりたい / 絢香
月さえも眠る夜 / BO GUMBO3 feat.ラキタ
気球に乗って / 友部正人
ひのもとのうた / ユウ・菅波栄純・パラダイス銀河・Cheeta・奥野真哉
ないないないの国 / おおはた雄一
それだけでうれしい / 坂本美雨feat. 高田漣
僕にできるすべて(REMIX) / こだま和文
24時間の旅 / HIKURI (from MEXICO)
(Disc2)
島唄 / LOW IQ 01
おりこうさん / MONGOL800
星のラブレター / MINMI feat. PETER MAN
TOKYO LOVE / bird
TAKE IT EASY / BEGIN
神様の宝石でできた島 / bonobos
なし / かりゆし58
からたち野道 / 高野寛
中央線 / 矢野顕子with小田和正
虹が出たなら / YOUR SONG IS GOOD
風になりたい / 東京スカパラダイスオーケストラ
じっくり聞きながら、ああ、宮沢和史はやっぱり凄いアーティストなんだな。
こんなに曲々を残すことができたのも、THE BOOMという居心地の良い母体があってのことなんだろうな。
・・・などと、改めて感じていた。
アルバムタイトルBOOMANIAの通り、ブームのマニアなファンであろうこれらのミュージシャンは、自分の守備範囲内、外、「やっぱり」な人達、「意外」な人達で、音もさることながら、その関係性もとても面白く、興味、空想のが尽きない。所属レコード会社なんかもめちゃくちゃバラバラだし。
奥田民生 『君はTVっ子』
ブームと民生さんのつながりは詳しくしらないのだけど、この曲のクレジットを見ると、歌はもちろんだが、全ての楽器の演奏を民生さん自身がやってるみたいだ。ということは、ギターもベースもドラムも?・・・あれは打ち込みには思えないしなー。最後なんかジョン・ボーナムみたいなフレーズで終わってるし。よく見ると、レコーディングもミキシングも”奥田民生”じゃないですか。ということはアレンジももちろんそうだろう。どれだけ楽しんでるだよ、と笑ってしまう。
MCU 『ブランカ』、キマグレン 『釣りに行こう』、絢香 『風になりたい』
いいじゃない。すんごく。この頃のヒット曲なんてちっとも・・・とヘンな壁を作っている自分の浅薄をたしなめられた気分。
と、ここで、件のCDショップ店員さんの「あのヒップホップの」発言を自分はあっさりスルーしてしまっていた事を思い出した。もしかしたら、あの店員さんはMCUのファンで、そこが彼のひっかかりだったのかもしれない。そうだとしたら申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
BO GUMBO3 feat.ラキタ 『月さえも眠る夜』
実はシナロケ見たさに行った初めての野外ライブで、ボ・ガンボスの演奏を聴いたことがあって。日比谷野外音楽堂、もう20年近く前のこと。ドントさんがいなくなったBO GUMBOSがBO GUMBO3になって、このラキタ君はドントさんの息子さんだとか。このストレートだけどゆるやかな歌い方は亡き親父さんゆずりなのかな。
友部正人 『気球に乗って』
伝説的なフォークの大御所。これだけの人が歌うと、今まで気にとめなくきたような言葉も強く心に刻んでくれる。
今ひとつこの気球が昇って行かないのは
僕を踊らせる俗物どもが
足もとにしがみついているからさ
胸いっぱいの風を集めよう
名もなき同胞が抹殺されて
価値あるブルジョアが生き残るとするなら
真っ先に死ぬのは僕なのさ
僕こそ不必要なものだから
気球に乗ってほこりになってゆられたい
気球に乗ってほこりを捨ててゆられたい
マスタリングにクレジットされる吉野金次さん、ああ、ここにも。
ユウ・菅波栄純・パラダイス銀河・Cheeta・奥野真哉 『ひのもとのうた』
今時の勢いがある若手のミュージシャン達。THE BOOMへの尊敬を語る彼らに、新しい自分のチャンネルが増えたのを感じた。
ユウ(GO!GO!7188)、菅波栄純(THE BACK HORN)、ハラダイス銀河(ドブロク)、Cheeta(ex,中ノ森BAND)
おおはた雄一 『ないないないの国』
全く失礼ながら、よく知らないミュージシャンだった。
Wikipediaの関連項目に「クラムボン」「リクオ」という方々のリンクが・・・。
ここでもまたひとつ、BOOMが取り持つご縁ができる。
坂本美雨feat. 高田漣 『それだけでうれしい』
この曲、一瞬矢野さんの声では?と思ってしまうような部分もあり、これが親子の血なんだなとまた感慨、納得。
坂本美雨さんといえば、鉄道員(ぽっぽや)の主題歌を思い出す。あの映画、浅田次郎好きの自分としては、高倉健さん、広末涼子の名演もあって腹一杯のところなのに、主題歌の神秘的な歌声は強い印象だった。作詞:奥田民生(またここでも!)、作曲:坂本龍一、そして坂本矢野(元)夫妻の娘さんが歌を唄っていたという自分的には贅沢なシチュエーションだったのにもかかわらず、その事実を知ったのはずいぶん後になってから。坂本美雨さんのその後の活動の記憶としては、アッコちゃんのライブでサプライズゲストとして登場したて『くまんばちがやってきた』を二人でかわいく歌ったのを思い出す。福岡市民会館だったっけかな?
その親子が、今回のBOOMのトリビュートアルバムでそれぞれが個々のアーティストとして参加してるという巡り合わせ。さらにさらに歌っている曲が、母親・矢野顕子の作詞、宮沢さん作曲でデュエットもした『それだけでうれしい』という関係。これもファン対するサービス心なのかなと感じる。
でもあんなすごい両親を持ってしまった美雨さんは、どう感じながら音楽活動してるのかな?と。これは余計なことか。
こだま和文 『僕にできるすべて(REMIX)』
やっぱりこの人からミュートビートの香りは消えてないんだなあ。
トランペットさえあれば、BOOMもあの世界に巻き込まれてしまう。そんな雰囲気が自然にできあがっている感じ。
インストで収録されているものの、歌詞カードには歌詞が。。豪華なカラオケとして使えるなぁ。笑
HIKURI (from MEXICO) 『24時間の旅』
島唄をメキシコでカバーして人達だとのこと。アルゼンチンでヒットした島唄をメキシコのミュージシャンがカバーして、それが回り回って本家本元のトリビュートに収録されているというのも面白い。
LOW IQ 01 『島唄』
バンド名かと思っていたら、市川昌之というパンク・ベーシストらしい。
島唄をゴリゴリのアレンジでハードなロックに仕立てているのに、やっぱり根底に流れるのは島唄のおおらかさ、大きさ。
沖縄旋律は音楽ジャンルを軽く乗り越えてくれる。
MONGOL800 『おりこうさん』
沖縄ロックのモンパチにとっては、このアルバムへの参加は自然のながれなのかも。
これはモンパチの曲として十分成立しているのでは?とちょっと思う。
MINMI feat. PETER MAN 『星のラブレター』
あの星のラブレターがレゲエアレンジに!と思ったが、よく考えてみると、原曲もスカ・レゲエとは路線が違わない。
ラップが入ってくるだけで、ごく今風の曲になってしまうのがなんとも不思議。
bird 『TOKYO LOVE』
R&Bは若干自分の守備範囲外だけど、JAZZ風アレンジにしたこの曲をbirdさんは難なくこなす。
こんな旨い歌い手さんだったんだな〜。声の力強さも魅力。
BEGIN 『TAKE IT EASY』
もう沖縄ミュージシャン代表といってもいいBEGINだけど、。
個人的にはこのアルバムで一番心地良い曲だったかもしれない。
あと、ピアノがもっとブルースしていたら、もっと気持ちよかっただろうなーというのが一つだけ心残り。
まあ、この表現がBEGINなのだろうけど。
bonobos 『神様の宝石でできた島』
今までまったくノーマークだったbonobos。もしかすると、自分のどストライクかもしれない。
気持ちが良い。もっと聴きたい気持ちが強く湧き起こる。また良い出会いができたな〜。
かりゆし58 『なし』
ブームの中でも奇譚曲の最右翼では?と思っている『なし』。
そんな曲をやりこなす「かりゆし58」もただ者ではない。沖縄音楽界も人材豊富だな。
完全犯罪の殺人を計画するストーカーと、12頭身イケメンとを結びつける「なし」とはいったい何を暗示しているのだろう?
高野寛 『からたち野道』
このアルバム最後の4曲はいずれも名曲で、そのうちの一角を受け持つ高野寛さん。
これまで好きなタイプのミュージシャンの作品に、よく見え隠れしてきたこの名前だけど、こんな歌声だったのかと改めての認識。
実にこの曲に合う朴訥感がある声が印象的で、素敵なキャスティングだなと思う。
矢野顕子with小田和正 『中央線』
何度この曲を聴いたことだろう。もう宮沢さん、矢野さんに、ただただ感謝したい心境である。
この曲についての小田さんのコメントに、
「1992年、アッコちゃんの「スーパー・フォーク・ソング」のライナー・ノーツを書いてくれと頼まれて一本のビデオを渡された。」
と書いてあるのを見て、矢野さんのアルバムを探して取り出してみるも、そんな記述が見あたらなく。
なくしてしまったのか?と思いながら、もうひとつのドキュメント・ビデオ「スーパー・フォーク・ソング」を探し出す。
そこにはライナーノーツが存在していて、確かに中央線についての記述があるものの、「小田和正」のクレジットが見あたらない。
こんな大物にライナー書かせて名前を載せないのも妙な気もするが、そうだとしたら貴重な発見だなぁ。
YOUR SONG IS GOOD 『虹が出たなら』
矢野さんがカバーした『虹が出たなら』もすごく好きなのだが、いろんな料理の仕方があるもんだなと感じる一曲。
このユア・ソング・イズ・グッドというバンドも知らなかったが、どうやらあのSAKEROCKと同じレーベル・カクバリズムらしい。
そう知ると、なるほどな、レーベルのカラーが想像できるな、といった印象。
フォローしたいミュージシャンが増えて困ってしまう。
東京スカパラダイスオーケストラ 『風になりたい』
風になりたい2曲目!
トリで締めてくれたスカパラ。またでてきたか、どんだけ交友範囲が広いんだ!と驚く。
ユニコーン・トリビュートにも顔を出していたし、ルースターズん時はミッシェルガンとコラボで『Rosie』やってくれてたり、もうたまりません。
あ〜もう大満足。